残業時間の代休消化について

Q.残業時間を代休に振替えることは違法となりませんか?

A.労働協約等で、日々の時間外労働については割増賃金のみを支払い、時間外労働の時間が8時間に達したときに、有給の代休を与えるという措置をとることによって、残業代の削減が可能となるものと考えられます。この場合、代休が有給であり、かつ、当該代休が時間外労働が同一給与締切り期間内に行われたものである限り、結果として法第37条の要件を満たすことになりますので、必ずしも違法とはなりません。その理論的な根拠は次の通りです。
(1) 当月の残業時間に対しては、基準時間給の125%で残業手当を計算する。
(2) 代休をとった場合は、その日の給与を「ノーワーク・ノーペイ」の原則でマイナスする。
(3) 給与計算上は「欠勤控除」と同じ扱いだが、昇給・賞与・昇格などの査定にあたっては、もちろん欠勤扱い(ペナルティ)をしない。
 このような制度を実施する場合には、時間外労働が一定時間を超えた場合は疲労回復の観点から代休を取ることについて、労使間で意思疎通を図り労使の相互理解のうえで制度を実施することが必要かと思われます。すなわち、会社側が労働者に対して休むよう強要するのではなくて、労働者の側も疲労回復のためという制度の趣旨を理解して自らも休みを取るものとして、制度を組み立てるということです。例えば「一定時間の時間外労働を行った労働者は、一定期間内にその代休(無給) を取得するよう努めるものとする。」といった内容を就業規則に規定にするのが良いかと思われます。しかし、労働者側はあまりこのような制度を喜んでいないのが現実です。