平成16年度税制改正について



Q:平成16年度税制改正により、中小企業の事業承継の円滑を推進するための税制が整備されたそうですが、その主な内容を3つ説明して下さい。

A:(1)上場株式等以外の株式等に係る譲渡所得の税率の引き下げ
○平成16年1月1日以後に行う株式等の譲渡について適用されます。 
上場株式等以外の株式等を譲渡した場合における株式等に係る譲渡所得等の金額に対する税率が20%(所得税15%、地方税5%)(改正前26%・所得税20%、地方税6%)に引き下げられました。(措置法37条の10)

(2)相続財産に係る非上場株式をその発行会社に譲渡した場合のみなし配当課税の特例制度の創設(措置法9条の7)
○平成16年4月1日以後の相続等により取得した非上場株式を同日以後にその発行会社に譲渡した場合に適用されます。
[みなし配当課税の特例]
非上場株式の相続人が、その発行会社に相続株式を売却した場合、従前のみなし配当課税を行わずに譲渡所得課税を適用する。
    適用要件は、下記の通りです。
・相続又は遺贈により財産の取得をした個人で、その相続又は遺贈について相続税を負担すべき者が
・その相続の開始があった日の翌日からその相続税の申告書の提出期限の翌日以後3年を経過する日までの間に
・その相続税税額に係る課税価格の計算の基礎に算入された非上場株式を
・その非上場株式を発行した会社に譲渡した場合

  *みなし配当課税
    非上場株式を発行会社に売却した場合のみなし配当課税で税率最高50%(所得税と地方税)が課される。
 
(3)相続税の取得費加算の特例
○相続で取得した株式等を売却したした場合、「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」を利用して、納付した相続税の一部を取得費に加算することが出来ます。
    「取得費加算の特例」を受ける条件
     ・相続又は遺贈により取得した株式等であること
     ・相続開始後3年10ヶ月以内に売却すること 
     ・納付した相続税額であること
     と定められています。(措置法39条)
     *売却した相続人が納付した相続税額×(売却した株式等の相続税評価額÷売却した相続人の相続税の課税価格)
      により計算された金額が取得費に加算できます。
【譲渡所得】
(譲渡所得)=(譲渡金額)−(取得費+特例による取得費加算額+譲渡費用)