障害者の雇用は義務ですか?


Q.このたび、吸収合併により従業員数が50人から90人に増えました。一定規模以上の場合、障害者の雇用義務があると聞きましたが、どのような決まりになっていますか?またそれを守らない場合はどうなりますか?弊社は建設業です。



A.

障害者雇用促進法で、常用労働者数が56人以上の事業主は、その常用労働者数の1.8%以上の障害者を雇用しなければならないものとされています(適用単位は、企業全体について計算します)。


ただし、職種によっては、仕事の性質上、身体障害者および知的障害者を多く雇用できないものもあるため、それらの業種の事業所については「除外率」というものが設定されています。


建設業の場合、除外率は30%となっています。その場合、下記のような計算となります。


障害者雇用数={常用労働者数−(常用労働者数×除外率)}×障害者雇用率(100分の1.8)つまり、御社の場合は{90人−(90×O.3)}×100分の1.8=1.134 となりますので、1人以上の障害者を雇用しなければならないこととなります。


なお、重度身体障害者、重度知的障害者については、1人を2人とカウントし、また短時間勤務(30時間未満)の重度身体障害者、重度知的障害者については、それぞれ1人としてカウントされることになっています。


定められた雇用障害者数を満たすことができない場合についてですが、法定雇用障害者数に不足する障害者数に応じて1人につき月額50,000円の障害者雇用納付金を納付しなければならないこととされています。


なお、当分の間は、常用雇用労働者数が300人以下の事業主からは、障害者雇用納付金を徴収しないことになっています。


また、常用雇用労働者数が300人を超える事業主で法定の雇用率を超えて障害者を雇用している場合は、その超えて雇用している障害者の人数に応じて1人につき月額27,000円の障害者雇用調整金が支給されます。


常用雇用労働者数が300人以下の事業主で一定数(各月の常用雇用労働者数の4%の年度間合計数又は72人のいずれか多い数)を超えて障害者を雇用している場合は、その一定数を超えて雇用している障害者の人数に応じて1人につき月額21,000円の報奨金が支給されます。


障害者の雇用について著しく消極的な企業に対しては、厚生労働省では、雇入れ計画(=身体障害者及び知的障害者の雇入れに関する計画)の作成を命じ、その計画が適正に実施されない場合、特別指導を行い、それでも改善が行われない場合は、企業名を公表することにしています。実際、先日(6月24日)に企業名2社が公表されました。


また、障害者をパローワーク経由で雇い入れた場合、「試行雇用奨励金」「特定求職者雇用開発助成金」などの助成金が支給される場合があります。


これを機に、障害者の雇用を積極的にご検討されてみてはいかがでしょうか。