36協定の特別条項について


Q.

年俸制と残業代(割増賃金)の関係はどうなっているのでしょうか?


A.

 成果主義や業績主義の浸透に伴い、年俸制を導入する企業が増えてきました。しかし、年俸制を導入すれば、時間外手当や深夜手当などの割増賃金を支払わなくてよいという、誤った認識がされていることが少なくありません。

 年俸制であっても、単に賃金額を年単位で決定するということであって労働基準法上特別な扱いをされることはありませんので、毎月払いの原則等が適用され、割増賃金の支払が必要となります。
 
 また、割増賃金を年俸に固定残業代として含めて支給することがありますが、その場合は下記の要件をすべて満たすことが必要です。
 
 
年俸に時間外労働等の割増賃金が含まれていることが労働契約の内容で明らかで
  ある


 ・割増相当部分と通常の労働時間に対応する賃金部分とに区別することができる
  (◎何時間分が割増賃金に相当するかを「通常の賃金」と明確に区別する

 ・割増賃金相当部分が法定の割増賃金額以上支払われている


 この場合でも、実際の時間外労働に見合う割増賃金の額が定額で支払う固定残業代を上回る場合には、その差額を毎月の賃金で精算し、追加して支払わなければなりません。(全額払いの原則)